LED照明についての基礎を学びましょう
節電の重要性や環境への配慮が叫ばれている昨今において、使用している照明を蛍光灯や水銀灯などからLED照明に変更する企業が増加してきています。最近では導入する企業や工場の数も増え、メディアでも露出する機会も多くなっただけにだけにLED照明に関する認知度も高まってきていますが、LED照明についてきちんと説明できる方はまだ少ないのではないでしょうか?
こちらのページでは、工場などの省エネや企業のコスト削減をお手伝いする「株式会社ライフステージ」がLED照明の基礎知識や特徴についてご説明します。LED照明に関する知識を深めていただき、企業や工場、店舗などの快適な職場環境の整備のお役に立つことができれば幸いです。
長寿命で高輝度を確保できる光源~LED照明~
以前に比べてLEDという言葉を耳にする機会が多くなりましたが、その語源についてご存じでしょうか? LEDは Light Emitting Diode の略であり、日本語訳では「発光ダイオード」になります。電流を流すと光を発する半導体素子であり、電気信号を光信号に変える機能があります。
寿命が長く明るさを長期間キープできるため、信号機や道路の街頭などの公共の設備から家電の表示ランプやデジタルカメラの液晶バックライトなどの家電まで多岐にわたり使用されています。
LED照明の発光原理
LEDは、電流を流すことによって光る半導体の一種です。LEDチップの基本構造は、P型半導体( + :positive 正孔が多い半導体)とN型半導体( - :negative 電子が多い半導体)があり、接合された「PN接合」によって構成されます。LEDチップに順方向の電圧をかけると、LEDチップの 中を電子と正孔(電子が不足している部分)が移動し電流が流れます。電気の(+)が動くP型半導体と(-)が動くN型半導体を合わせて通電することで(+)と(-)が衝突し、その時に生じた余分なエネルギーが光のエネルギーに変換されることで接合面が発光します。これがLED照明の発光原理です。
LED照明のメリット
メリット1:寿命が長い
LED照明の最大の特長はその寿命の長さです。白熱電球の40倍、蛍光灯の4倍~10倍にあたる40,000時間まで点灯を維持できます。しかも点滅にも強く、オン・オフを頻繁に繰り返しても寿命に影響を与えません。
メリット2:消費電力が少ない
白熱電球の1/10、蛍光灯の1/4に消費電力を抑えられるため、非常に経済的です。オフィスにおいても一般家庭においても照明機器は電力消費においてかなりのウエイトを占めるため、LED照明は電力の使用量を少なくする画期的な方法といえます。
メリット3:環境に優しい
メリット2でご紹介したようにLED照明は消費電力が少なく、二酸化炭素の排出量を抑えられるため、エコを実現できます。また、水銀を使用していないため、廃棄する際の処置も安心・安全に行えます。
メリット4:光浴による劣化が少ない
LED照明は、紫外線や赤外線をほとんど発生しないため、ライトの光を浴びても食品などの商品や展示されている美術品を傷めるケースが少なくなります。ライトによるダメージを避けたい品を保存する場合には、LED照明が最適です。
メリット5:虫が寄りつかない
特に夏場などに街灯などに寄りついてくる虫は、実は光というよりは紫外線に集まる習性があります。そのため、紫外線を発する量が少ないLED照明には寄りつきにくいのです。特に外溝周りLED照明にすることをおすすめします。
メリット6:点灯直後でも明るい
蛍光灯は極端な低温の環境下では発光効率が悪くなり、点灯しづらくなることがあります。LED照明は室温・気温の変化にあまり左右されないため、点灯直後に100%の明るさになるなど即応性に優れています。
※水銀灯と比べて消灯直後でもすぐに点灯可能です。
メリット7:頑丈で衝撃に強い
LED照明はフィラメント(電球内の金属線で光を発する部分)やガラスなどが使用していないため、割れにくく飛散の心配が少なく安全です。軽量で振動や衝撃にも強いので、輸送車両などに使用した際も効力を発揮します。
メリット8:ライフサイクルコスト(LCC)に優れる
LED照明は初期費用(イニシャルコスト)については、蛍光灯や水銀灯よりもかかりますが、維持費(ランニングコスト)や破棄などにかかる費用は抑えられます。そのため、製品が製造から廃棄までにかかる費用をトータルで見たライフサイクルコスト(LCC)では安価で済ませられるといえます。
- PICK UP!! 重要なのはライフサイクルコスト(LCC)を抑えること
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会社や倉庫などの照明を取り替える際などは規模が大きいことが多いため、初期費用が多くかかります。特にLED照明の導入を検討している場合は、蛍光灯や水銀灯に比べてもより高額になります。ただし、イニシャルコストだけに気を取られてはいけません。
照明は長期にわたり使用するため、購入費がかさんだとしても、その後の維持費(ランニングコスト)や破棄にかかる費用なども同時に考える必要があります。そうした製品の製造から廃棄までにかかる総額のことをライフサイクルコスト(LCC)といいます。LED照明は、このライフサイクルコストに優れており、トータルの金額を抑える点がメリットです。
主な使用方法・利用場所・活用用途
LED照明は以下のような場面で使用されています。
使用方法 | 利用現場 | 活用用途 |
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工場照明、オフィス照明、間接照明、店舗照明、校内教室照明、病院照明、一般家庭照明など | オフィス、学校、工場、マンション、一般家庭、電化製品、駐車場、道路標識、港湾、公共施設など | 作業灯、室内照明、デスク照明、街灯、倉庫、防犯灯、看板、広告照明、ダウンライト、アーケード照明、階段照明など。 |