ルーフシェードの導入によって、どれくらいの暑さ対策になったのか? 大阪の工場を中心に行った実証実験結果は以下の通りです。「熱のモワッとした感覚がなくなった」「施工していない部分との温度差をかなり感じる」など、屋根の遮熱・断熱によってお喜びの声を頂戴しました。
真夏の温度変化を比較(1) ~屋根温度は-20℃~
同一施設(20m2)にて、ルーフシェード施工前・施工後の温度変化を1週間ずつ計測し、気象条件が類似した平成21年8月4日(施工前)と8月17日(施工後)の両日における温度変化を比較しました。
実験結果
施工前は62.4℃あった屋根温度が、施工後は41.5℃と約21℃もの温度低下が見られました。それにともなって室温も約5℃下がっています。
真夏の温度変化を比較(2) ~室温は-3.6℃~
(1)と同様、同一工場にて、真夏の温度変化を8月17日(施工前)・8月19日(施工後)で観測しました。
建物面積・体積 | 床面積約190m2×天井高3.3m=627m3 |
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室温観測地点 | 床面より1m地点 |
天井仕様 | ジプトーン張り グラスウール断熱材 |
天井裏高さ | 0.8m(平均) |
屋根種類 | ボルト式(88タイプ) |
備考 | 出入口・窓は密閉して観測 |
実験結果
天井高3.3mと広い天井空間がある建物での実験であり、施工後のほうが日照時間が1.8時間も長かったにもかかわらず、室温は3.6℃も下がっています。
真夏の温度変化を比較(3) ~大阪府某スポーツ店物流倉庫~
大阪府内にある大阪府某スポーツ店物流倉庫での実験です。2階建ての大規模倉庫ですが、2階には窓などが一切なく、夏場の室温は40℃以上という過酷な環境にありました。
建物面積 | 2階建て 約1,000m2 |
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屋根種類 | 折板屋根(重ね式) |
備考 | 真夏の2階部分の室温は40~45℃ 2階部分には窓や換気口などの換気設備は一切なし |
実験内容
同一建物の屋根において、ルーフシェード施工部分と未施工部分に分けて7日間の温度変化を計測しました。赤線で囲ってあるエレベーター室のみ施工せず、その他は約90%の屋根をルーフシェードで施工しています。
実験結果
7日間の観測期間における平均気温は36.3℃と猛暑日が続きました。未施工部分の室温は連日40~45℃を記録しましたが、ルーフシェード施工部分の室温は35~39℃と平均6℃の温度低下が見られました。
倉庫従業員様の声
「日中はいつも40~45℃もあったけれど、ルーフシェードをつけたら38℃以下になって驚いた」 「屋根から伝わってくる熱のモワッとした感覚がなくなった」 「エレベーター室に行くと、かなりの温度差を感じる」 と皆様にルーフシェードの効果を実感していただいています。
換気設備のない2階は外よりもはるかに暑かったので、はっきりとした改善効果が見られて大変うれしく思います。こちらの建物の場合、滞留した熱気を逃すためにベンチレーターを設置すれば、さらに改善効果が高まるものと予想されます。